かけだし弁護士の頃(8)

かけだし弁護士の頃()

 

1984.12.26

 事務所の引越し。上前津に移転する。

 新事務所は、かなり広い。

 考えてみると、私は日中はほとんど事務所にいない。

 あちこちの裁判所を駆け回り、事務所には、午後遅くに戻る。

 それでも、広くなるのは良いことだ。

 

1985.1.3

 魚津に戻る。父の葬儀の際お世話になった方への挨拶などを済ませる。

 小学校のときの同級生であるH氏の家に寄る。

 彼はひょうひょうとした人物で、理系が得意で、小学校の頃からラジオなど作っており、私も真似てラジオを作ったものだ。

 高校で進路が分かれたが、私はその後も時おり彼を訪ねている。

 私がT大学に入ったときは、「えらいところに入ったな」と言って笑った。

 裁判官になったときは、「えらいものになったな」と言って笑った。

 その時以来だから、10年ぶりとなる。

 考えてみると、私は節目節目で、彼を訪ねていることになる。

 

1.8

 名古屋YMCAに入る。

 新しい事務所がすぐ近くだったからだ。

 30代以上のビジネスマンを対象としたスポーツ・コース(BMC)入会を考えている。

 会費は、入会金が2万円、年会費8万2000円と、今の私には高い。

 しかし、汗を流してストレス解消し、交友を広げる場が、必要だ。

 そのことが精神の安定に役立つことは、経験的に理解している。

 

   ※YMCAには、現在も参加しています。ここで多くの仲間を得ることができました。

    ⇒YMCAと私

 

2.19

 YMCAに入って1ヶ月。

 ジョギング、ウエイト・トレーニングを続けている。

 税金の確定申告の結果、10数万円戻る。

 つまり、昨年の収入が少なかったということだ。

 

4.4

 N弁護士の事務所での研究会に参加する。

 テーマは、「借家権価格について」。不動産鑑定士の方も参加されていた。

 研究会は有意義だったのだが、その後の夕食会はどうだったか。

 魚料理店にて活き作りの注文、勘定は一人6200円。

 外で飲む機会は、私には、金と時間と体力の浪費に思えてしまう。

 次回からは、研究会が終了したら帰ろうと思う。

 

 名古屋に来て1年が経つ。

 昨年4月3日に、この家に入った。

 咲き始めた桜を見て、1年前を思う。

 

⇒次へ

⇒ホーム