かけだし弁護士のころ(12)
かけだし弁護士のころ(12)
1985.7.22
他の分野の専門家の話は、聞いていてもとても参考になる。
今後も、定期的に集まることを決める。
7.31
日中の気温36度の暑い日だった。
私は、18歳で東京に出て、世田谷区赤堤町にある富山県学生寮で暮らした。
当時の寮長が、S氏だった。
背の高い、威厳のある方で、厳しさの中に優しさがあり、寮生からは慈父のように慕われていた。
電話には、寮母さんが出られた。
S元寮長は既に90歳。入院中とのこと。
名古屋で、富山県学生寮出身者による同窓会を立ち上げる予定であることを伝える。
8.3
魚津に戻り、父の納骨。
兄弟、親戚が揃う。
8.16
国選弁護の事件。
20歳になったばかりの若者の引ったくり事件。
但し被害者に軽い怪我をさせた。
法律的には、執行猶予が可能であり、私にはそれが妥当に思えたのだが、判決は懲役3年4月の実刑だった。
冷たい裁判だと思った。
私も以前裁判官をしていたことがある。
私が裁判官であれば、間違いなく執行猶予にしている。
それで何の不都合があろうか。
いわゆる一般予防など、本件の場合は考えなくて良い。
そんなものは、裁判官の頭の中にあるだけだ。
不服があれば控訴するのは、検察官の役目なのだ。
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