かけだし弁護士の頃(3)

かけだし弁護士の頃(3)

 

1984.5.20

 弁護士有志主催の中野好夫氏の講演会を聞く。

 「人は動物に及ばず」という。

 久しぶりに大学の講義を聞いたような感じだ。

 

5.26

 破産の研究会に出る。

 破産事件が急増しているらしい。

 この分野の勉強をしよう。

 車、中古のカローラを65万円で購入。

 

  ※カローラにはその後5年間ほど乗り、サーフに換えました。

 

5.30

 このところ、朝6時半ころ起きる。

 子供たちは、もっと早く、6時前には起きて騒いでいる。元気なものだ。

 早寝早起きとなり、裁判官時代とは、明らかに生活の時間帯が変わった。

 私にはこのほうがあっている。

 裁判官時代は、深夜まで判決を書いていたものであり、今思えば、不健康な生活をしていたと思う。

 帰宅は夜8時ころであるが、帰ってすぐ、猪高小学校のあたりまで走ってくる。

 

6.1

 車の運転の練習。

 土浦の3年間は、車を持たず、運転しなかったので、運転にすっかり自信がなくなっている。

 

6.2

 借金に追われている経営者から聞いた話。

 債権者の中には、高利貸し、組関係者もいるらしい。

 「保証人に迷惑をかけたくない」、「なんとか会社を続けたい」というのが、社長の希望。

 しかしながら、虫のいい話である。赤字では経営が続けられるわけもなく、おそらく破産しかないだろう。

 このような分野では、裁判官時代の経験は無力に近い。

 

6.3

 長久手にある青少年公園に行く。

 子供と、サイクリング・コースに入ったところ、子供の方がずっと先に行く。あわてて追いかける。

 とても素晴らしい公園であり、1日遊べるところだ。土浦にはこのような素晴らしい公園は無かった。

 さすが名古屋は進んでいると感心する。良いところに来たと思う。

 

※青少年公園に初めて来て、素晴らしいところだと感心しました。その後家族で何回も訪れました。

    子供のピアノ発表会もここでありました。万博の会場として取り壊されることは、本当に残念です。

 

6.15

 待ちに待った弁護士登録がようやく完了した。

 3ヶ月近くかかったことになる。

 失業状態のこれまでから、これで晴れて、1人前の弁護士となる。

 子供の誕生日と併せて、お祝いをする。

 

⇒ホーム

⇒次へ